AIクリエイター通信責任あるAIクリエイターのための情報メディア
判例・訴訟2026-10-23編集部

Anthropicと音楽出版社の歌詞をめぐる訴訟、フェアユースの審理 判断は示されず

AnthropicがClaudeの学習に歌詞を使ったとして音楽出版社が起こした訴訟で、米カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁が10月21日(現地時間)、学習が「フェアユース(公正利用)」に当たるかについて審理を行いました。裁判官はその場で判断を示さなかったと報じられています。

報じられている内容

ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング・グループ、コンコード、ABKCOなどの音楽出版社は2023年10月、Anthropicが歌詞を無断でAIモデル「Claude」の学習に使ったとして、同社を提訴しています。

報道によると、10月21日(現地時間)にサンノゼの連邦地裁で、略式判決(事実関係に争いのない部分を、正式な審理を経ずに判断する手続き)の申し立てについての審理が行われました。担当はユーミ・リー判事です。

  • Anthropic側:学習は元の作品の代わりを利用者に提供するものではなく、さまざまな作業をこなせるAIモデルを作るための「変容的(transformative)」な利用だとして、フェアユースに当たるとの判断を求めた
  • 出版社側:歌詞を許可なく複製したとし、Claudeが歌詞を再現したり、競合する歌詞を生成したりできることはフェアユースを否定する方向に働くと主張した。報道では、出版社側の代理人の説明として、半年間でClaudeに「歌詞の生成」を求める依頼が約12万件あったとされる

リー判事はこの日、判断を示さずに審理を終えたと報じられています。判断の時期は示されていません。

クリエイターに関係する点

AIの学習に作品を使うことがフェアユースに当たるかは、米国で係争中の多くのAI著作権訴訟の争点です。ChatGPT Is Eating the Worldは、書籍の学習をめぐる2件の訴訟(BartzとKadrey)以来、AIの学習についてフェアユースを審理する連邦地裁の判事はこれが初めてだと紹介しています。

関連する記事