中国の生成AIサービス管理暫定弁法
中国国内の一般の人に生成AIサービスを提供する事業者向けの規則で、2023年8月15日に施行されました。知的財産権や個人情報の保護、生成物への表示などを求めています。
くわしく
「生成式人工智能服务管理暂行办法(生成AIサービス管理暫定弁法)」は、中国の国家インターネット情報弁公室(CAC)など7部門が公布し、2023年8月15日に施行されました。
対象は、中国国内の一般の人に向けて、文章・画像・音声・動画などを生成するサービスを提供することです。企業や研究機関などが生成AIを研究開発・利用していても、国内の一般の人にサービスを提供していなければ対象外とされています(第2条)。
提供者には、知的財産権を尊重すること、他人の肖像権・名誉権・プライバシー・個人情報の権利を侵害しないこと(第4条)、合法な出所のデータとモデルを使い、学習で他人の知的財産権を侵害しないこと(第7条)、画像・動画などの生成物に標識(表示)を付けること(第12条)などが求められています。国外から提供されるサービスが規定に合わない場合、当局が技術的な措置などで対処するとも定めています(第20条)。
クリエイターにとってのポイント
- 出口(著作権・権利侵害):生成物への表示について、中国では2025年9月1日から「人工知能生成合成内容標識弁法」も施行され、ユーザーが生成コンテンツを発信するときは自ら申告し、提供者の表示機能を使うことが求められています。表示を悪意で削除・改ざんすることも禁じられています。
- 入口(情報漏洩):提供者には、利用者の入力情報や利用記録を保護し、本人を識別できる入力情報を違法に保存したり他人に提供したりしない義務が定められています(第11条)。入力した内容がどう扱われるかは、サービスの利用規約やプライバシーポリシーでも確認できます。
- 中国のサービスやアプリを使って作品を作る・中国向けに発信する場合、サービス側の表示(ウォーターマーク)や利用規約がこれらの規則を前提にしている可能性があります。
具体的な場面の例
- 中国の動画プラットフォームに、AIで作った動画を投稿する。投稿時に「AI生成」の申告欄があれば、それがこうした規則にもとづく仕組みである点を知っておく。
- 中国製の画像生成アプリで作った画像に、自動で目に見える表示やファイル内の情報(メタデータ)が付いていることに気づく。