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著作権・知的財産 読み:ちょさくりんせつけん

著作隣接権

作品を人々に届ける役割を担う人に認められる権利です。歌手・俳優・演奏家などの実演家、レコード製作者、放送事業者、有線放送事業者が持ちます。

くわしく

著作権法第89条は、作品をつくった人(著作者)とは別に、作品を伝える人たちに権利を認めています。著作権情報センター(CRIC)は、これらの人々が著作物の伝達に重要な役割を果たしていることから認められた権利と説明しています。著作権と同じく、登録などの手続なしに発生します(第89条第5項)。

保護期間は、実演が実演を行った時から70年、レコードが発行(発売)から70年、放送・有線放送が放送を行った時から50年です(第101条。いずれも翌年1月1日から数えます)。また、実演家には、財産的な権利とは別に、氏名表示権と同一性保持権からなる「実演家人格権」があり、譲渡できないとされています(第101条の2)。

文化庁の著作権テキストは、たとえば音楽CDをコピーする場合、作詞家・作曲家などの著作者だけでなく、レコード製作者と実演家の了解も必要になると説明しています。

クリエイターにとってのポイント

  • 政府の「AI時代の知的財産権検討会 中間とりまとめ」は、音声データが「実演」にあたる場合は著作隣接権で保護されるものの、「声」そのものが著作隣接権で保護されるわけではないと整理しています。声の保護は、パブリシティ権など別の枠組みでも検討されています。
  • 同じ資料は、実演をAIに学習させる行為には著作権法第30条の4が準用される(第102条第1項)ため、同条が適用される範囲では原則として許諾は不要と説明しています。
  • 文化庁の「考え方」は、俳優・声優などの声を含む実演・レコードの利用とAIとの関係について、検討すべき点の有無を含め今後も議論が必要だとしています。
  • 既存の音源をAI音楽ツールに読み込ませたり、一部を自分の作品に使って公開したりする場面では、楽曲の著作権に加えて、実演家やレコード製作者の権利も関わります。

具体的な場面の例

  • 市販CDの歌声を切り出してAIボイスチェンジャーで加工し、動画のBGMとして公開する。文化庁テキストの説明では、録音された実演には、作詞家・作曲家に加えてレコード製作者と実演家の権利が関わります。
  • 声優の声に似た音声をAIで生成してナレーションに使う。中間とりまとめは、「声」そのものは著作隣接権の保護対象ではないとしたうえで、パブリシティ権などによる保護の可能性を整理しています。

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