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著作権・知的財産 読み:るいじせい

類似性

作品が既存の作品と「似ている」かという、著作権侵害の判断に使われる要件のひとつです。アイデアや作風が共通するだけでなく、表現の本質的な特徴を直接感じ取れるかが問われてきました。

くわしく

文化庁の「考え方」によれば、既存の判例では、類似性は、アイデアなど表現そのものでない部分や、ありふれた部分が同じというだけでは認められず、既存の著作物の「表現上の本質的な特徴」を直接感じ取れる(直接感得できる)ものについて認められてきたとされています(最高裁平成13年6月28日判決(江差追分事件)など)。

江差追分事件の最高裁判決は、翻案(元の作品をもとに新たな作品をつくること)について、既存の著作物に依拠し、その表現上の本質的な特徴の同一性を保ちながら、これに接する人が元の作品の本質的な特徴を直接感得できる別の著作物をつくる行為だと示しました。あわせて、思想・感情やアイデア、事実など表現でない部分や、表現上の創作性がない部分が同じにすぎない場合は、翻案にあたらないとしています。

「考え方」は、AI生成物の類似性も、人がAIを使わずにつくった作品と同様に判断されるとし、何が「表現上の本質的な特徴」にあたるかは個別の事例ごとに判断されるとしています。

クリエイターにとってのポイント

  • 文化庁の「考え方」は、作風や画風といったアイデアなどが似ているにとどまり、既存の著作物との類似性が認められない生成物は、既存の著作物との関係で著作権侵害とはならないとしています。
  • 文化庁のチェックリストは、AI生成物を利用する前に、既存の作品と似ていないかを確認すること(インターネットの文章検索・画像検索の活用など)が必要だとしています。
  • 商標の類似は、著作権とは別の基準で判断されます。政府の「AI時代の知的財産権検討会 中間とりまとめ」は、商標権侵害では依拠性は不要で、見た目・呼び方・意味合いなどから出所の混同のおそれがあるかで判断すると整理しています。

具体的な場面の例

  • 「〇〇先生のタッチで」と指示して生成したイラストを、自分の作品として公開する。「考え方」は、作風が共通するにとどまる場合と、特定の作品の創作的表現まで感じ取れる場合とを分けて整理しています。
  • 納品前に、AIで生成したバナー画像を画像検索にかけ、似た既存作品がないか確認する。文化庁のチェックリストが挙げている確認方法の例です。

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