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著作権・知的財産 読み:しょくむちょさく

職務著作

会社などの従業員が仕事としてつくった作品について、一定の要件を満たすと、つくった個人ではなく会社など(法人等)が著作者になる仕組みです(著作権法第15条)。法人著作とも呼ばれます。

くわしく

著作者は通常、実際に創作した個人ですが、第15条は例外を定めています。文化庁の著作権テキストは、新聞記者が書いた新聞記事や、公務員が作成した報告書などを例に挙げ、次の要件をすべて満たす場合に限り、会社や国などが著作者になると説明しています。

  • 作品をつくる企画を法人等が立てること(法人等の発意)
  • 法人等の業務に従事する者が創作すること
  • 職務上の行為として創作されること
  • 法人等の名義で公表されるものであること
  • 契約や就業規則に「職員を著作者とする」といった定めがないこと

プログラムは公表されないことも多いため、名義で公表する要件は不要です(第15条第2項)。また、著作権法上の「法人」には、代表者の定めがある法人格のない団体も含まれます(第2条第6項)。文化庁テキストは、職務著作になると、会社が著作者人格権と財産的な権利の全部を持つことになると説明しています。

クリエイターにとってのポイント

  • 文化庁テキストは、映画の場合を例に、社員だけでつくれば職務著作として会社が権利の全部を持つ一方、外部の監督などに依頼した場合は扱いが異なると説明しています。社外のクリエイターへの委託では、職務著作の要件とは別に、契約で権利の扱いを決める場面が出てきます。
  • 文化庁テキストは、著作権の譲渡を受ける場合、翻案権など(第27条・第28条の権利)を契約に明記しないと譲渡した側に残ると推定される(第61条第2項)と説明しています。
  • 業務でAIを使って作成したものについては、まず著作物にあたるか(文化庁「考え方」の創作的寄与の整理)が問題となり、著作物にあたる場合に誰が著作者かを考える際に第15条の要件が関わります。
  • 文化庁のチェックリストは、AIを業務で使う組織に対し、生成AI利用の社内ルール策定などの予防措置を講じることが望まれるとしています。

具体的な場面の例

  • 会社員のデザイナーが、上司の指示で画像生成AIを使って自社キャンペーンのバナーを作り、会社名義で公開する。職務著作の要件と、AI生成物の著作物性の両方が関わります。
  • フリーランスのイラストレーターが企業から依頼を受け、AIも使って納品する。文化庁テキストの説明では、権利を移す場合は契約で譲渡を定めることになり、翻案権などは明記が必要とされています。

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