商標権
商品やサービスに付ける名前・ロゴ・マークなど(商標)を、登録した人が独占的に使えるようにする権利です。著作権と違い、登録によって発生します。
くわしく
商標法は、商標を保護することで、商標を使う人の業務上の信用を守り、あわせて需要者(買い手)の利益を守ることを目的としています(第1条)。「商標」は、文字・図形・記号・立体的形状・色彩やその組み合わせ、音などで、業として商品やサービス(役務)について使うものと定義されています(第2条)。
商標権は設定の登録によって発生し(第18条)、存続期間は登録の日から10年で、更新できます(第19条)。商標権者は、登録時に指定した商品・役務について、登録商標を使う権利を独占します(第25条)。似た商標を似た商品・役務に使うことなども、侵害とみなされます(第37条)。一方、自分の氏名を普通に表示する場合や、商品の品質・用途などを普通の方法で表示する場合などには、商標権の効力は及びません(第26条)。
文化庁の著作権テキストは、著作権が手続なしで発生するのに対し、商標権などの産業財産権は権利を得るために申請・登録などの手続が必要だと対比しています。
クリエイターにとってのポイント
政府の「AI時代の知的財産権検討会 中間とりまとめ」は、生成AIと商標権の関係を次のように整理しています。
- 登録商標を含むデータをAIに学習させる行為は、商標権の効力が及ぶ行為に該当しないと考えられる。
- AI生成物に他人の登録商標と同じか似たものが含まれ、それを使う場合は、従来と同様に、商品・役務の類似と商標の類似(見た目・呼び方・意味合いなど)で判断され、著作権と違って「依拠性」は要件ではない。
- AI生成物であっても、登録を拒む理由に当たらなければ商標登録を受けることができる。
具体的な場面の例
- AIで生成したロゴを、自分のブランドのロゴとしてグッズに使う。偶然でも登録商標に似ている場合があるため、登録済みの商標は特許庁の関連機関が運営するJ-PlatPat(特許情報プラットフォーム)で検索できます。
- 画像生成AIの出力に、実在ブランドのロゴに似たマークが写り込んでいた。中間とりまとめは、こうした生成物の利用も通常の商標権侵害と同じ基準で判断されると整理しています。